信託を活用した新しい相続・贈与のすすめ(第六訂版)
笹島修平 著
大蔵財務協会 定価3,200円(税抜)620ページ/A5判
2024年7月23日刊
概要
信託を活用すると、事業承継の質を高めることができ、従来できなかった財産の承継ができるようになります。具体的には、贈与した財産を引き続き贈与者が管理(支配)することが可能となり、場合によっては贈与した財産を取り戻すことも可能になります。また、遺言の内容を信託契約にすることにより、不安定な遺言を確定的なものにすることができます。さらには自分が亡くなった後の相続の仕方まで指定することが可能になります。
本書は財産を贈与・相続する場面での信託の活用法について、できる限りわかりやすく解説し、具体的な活用例と実務で対応すべき論点を網羅的にまとめました。また、取扱いが不明瞭と言われている税務上の論点についても踏み込んで考察しました。結果として、信託に関する実務書としては分量も多く576ページにわたるものになりました。基礎と活用例の一部は入門書として、その他活用例と課税関係並びに税務署への届出書等については専門家のための実務書として、相続・事業承継を検討なさっていらっしゃる方、士業の方、ご相続に携わっていらっしゃる金融機関や不動産業の方々の参考にしていただければと思います。
(第二版で追記した主な内容)
信託時等における税務上の届出書、信託契約書式、信託の併合・分割の手続、受益権の買取請求、受益者の定めのない信託等
(第三版で追記した主な内容)
信託に属する債務の相続税における取扱い、継続的な贈与を目的とする信託の論点、受益権の物納、複層化信託の論点に係る考察、公益信託の活用、信託の所在地判定、信託報酬等
(第四版で追記した主な内容)
信託財産に属する債務がある場合の受益権の評価、受益権を相続・贈与と譲渡所得、受益者が非居住者である場合の源泉徴収、信託と国外転出時課税、信託と事業承継税制等
(第五版で追記した主な内容)
遺言書と信託契約の内容が抵触する場合の論点、遺留分を侵害する信託の論点、信託の併合と信託の分割の課税関係、再信託、その他登録免許税、不動産取得税等の論点
(第六版で追記した主な内容)
信託における適格請求書(インボイス)の対応、賃貸不動産を信託する際の手続き、借地権の信託と混同による消滅、受益権に対する質権設定、法人課税信託にかかる消費税の取扱い等
目次
- 第1章 信託の基礎
- 第2章 信託の応用と活用例
- 第3章 受益権の評価
- 第4章 信託の課税関係の基本
- 第5章 受益者等課税信託
- 第6章 受益者等課税信託の応用
- 第7章 不動産の信託
- 第8章 法人課税信託~受益者等が存しない信託~
- 第9章 法人課税信託~受益証券を発行する信託~
- 第10章 税の特例が適用できる商事信託
- 第11章 公益信託
- 第12章 税務署への提出書類
- 第13章 登録免許税・不動産取得税
- 第14章 その他税目
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